« オレンジのピラカンサス~超小さい柿の実のようで旨そうだけど食べると幸福になれない? | トップページ | 明治から今に続く薬の歴史、薬が薬っぽく聞こえるネーミングも明治から・・・~大宇陀「薬の館」にて/奈良県宇多市 »

吉野葛(よしのくず)の製造元見学。葛ってこんなにヘルシーだったの!~森野吉野葛本舗 /宇陀市上新

このグロテスクな根っこは(くず)です。「てめぇ~なんか生きてる資格はねぇ~んだよっ!」っていうのは世間の「クズ」ですが葛と関係ありません。ま、でも夏の自治会草刈りで敵視されるのは葛野郎で、鎌で根元を手繰ってバッサリ!あの生命力と他をからめて枯らせてしまう暑苦しさは夏の嫌われ者の代表格です。  ※写真をクリックすると拡大表示します。

Kuzu_genryo
夏のパワーをあのツルと葉っぱで集め、秋には地中の根に養分を集めて蓄える

ところがこのブタ野郎、いや葛野郎、その根っこからは真っ白な葛デンプン(左下写真)がとれます。ツルは繊維に、花はお茶に、葛切り、葛もち葛根湯・・・と吸収の良い良質なデンプンと薬効成分で昔から重宝がられた植物だったようです。柿木のところでも同じようなことを書きましたね)

Dsc_8432_1
葛の加工食品、右は葛粉そのもの
沈澱と加水洗浄を繰り返してできる純白の澱粉
森野吉野葛本舗の製品。葛菓子も

森野吉野葛本舗も数少ない吉野葛の製造販売元。森野家は宇陀市が吉野・伊勢などを結ぶ町として繁栄を誇ったころ、徳川家(吉宗)に御薬草見習として仕えた家で、森野旧薬園として文化財史跡にもなっています。

Dsc_8368x
Dsc_8369x
森野吉野葛本舗の店舗。森野旧薬園もお店から入ります
これはたぶん葛粉を乾燥させるためのトレイだと思う
Dsc_8402
店舗で300円の入園料。店舗奥の葛(晒し)工場や資料館、中庭に出て見上げれば裏山が森野旧薬園

葛って植物は、夏の間ツルや葉っぱを遠くに出稼ぎに出し、他の植物によっかかって夏の太陽のエナジーをせっせと貯え、秋になると一斉に地中根に回収するそうです。なので、11月から根を掘り出し、さらに冬の無菌に近い地下水で加水洗浄沈澱を繰り返し、暖かくなるまでに製品を作り蓄えるそうです。

Dsc_8400
Dsc_8379
葛晒し工場中庭はには半円形の葛沈澱用プールが2本
工場の2階、風通し良く作られており、おそらく葛粉の乾燥場

柿だの葛だの、そこいらに生えてるものが健康に良いって見直されてます。化学ではなく植物学というか大衆学というか、そういう何やら理由はわからないけど経験的に積み上げられてきたものって、案外ばかにできないかもしれませんね。歩いて自分の眼で調べると余計に信じる気になれます。

|

« オレンジのピラカンサス~超小さい柿の実のようで旨そうだけど食べると幸福になれない? | トップページ | 明治から今に続く薬の歴史、薬が薬っぽく聞こえるネーミングも明治から・・・~大宇陀「薬の館」にて/奈良県宇多市 »

関西ひとり歩き~奈良」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/103883/25784795

この記事へのトラックバック一覧です: 吉野葛(よしのくず)の製造元見学。葛ってこんなにヘルシーだったの!~森野吉野葛本舗 /宇陀市上新:

» 大和売薬「くすりの町=高取町」こんな道具を知ってまっか?/奈良県高市郡 [TAAさんお散歩デジカメすけっちぶっく]
大和売薬くすりの町、高取町シリーズ。もちょっと続きます。土佐街なみ集会所・夢創舘 [続きを読む]

受信: 2008年12月 1日 (月) 21:52

» 赤熱する炭火のように、降り注ぐ火の粉のように・・・冷やりとした空気に燃え立つ紅葉、なんでそんなに派手なんだろう? [TAAさんお散歩デジカメすけっちぶっく]
こんな派手な色になるには何か訳がありそうなのですが。モミジがなぜ紅葉するかは諸説 [続きを読む]

受信: 2008年12月 2日 (火) 23:21

» 晩秋里山の宝石 黒い枝にオレンジの実~柿の木は昔っからのユーティリティー果樹だって [TAAさんお散歩デジカメすけっちぶっく]
奈良はどこに行っても柿畑をよく見かけます。奈良から和歌山北部にかけこの一帯は柿の [続きを読む]

受信: 2008年12月 8日 (月) 21:16

« オレンジのピラカンサス~超小さい柿の実のようで旨そうだけど食べると幸福になれない? | トップページ | 明治から今に続く薬の歴史、薬が薬っぽく聞こえるネーミングも明治から・・・~大宇陀「薬の館」にて/奈良県宇多市 »